バーボンに興味はあるけれど、「どうやって飲めばいいかわからない」と感じていませんか。アルコール度数が高く、上級者向けのイメージがあるバーボンですが、飲み方を工夫すれば初心者でも十分に楽しめます。
バーボンはトウモロコシ由来の甘みとオーク樽のバニラ香が特徴で、実はウイスキーの中でもクセが少ないお酒です。ストレートだけでなく、ロックやハイボール、カクテルなど飲み方の選択肢が豊富な点も魅力といえるでしょう。
この記事では、バーボンの基本的な飲み方7種類を作り方のコツとともに解説します。銘柄ごとに相性の良い飲み方もご紹介しますので、ぜひ自分好みの一杯を見つけてみてください。
バーボンの基本知識|飲み方を選ぶ前に押さえたいポイント

バーボンの飲み方を選ぶうえで、まずはその特徴を理解しておきましょう。バーボンはアメリカンウイスキーの一種で、スコッチやジャパニーズウイスキーとは異なる独自の製法と味わいを持っています。
バーボンとは|アメリカが誇るウイスキーの定義
バーボンはアメリカの法律で厳密に定義されたウイスキーです。主な条件は以下の通りです。
- 原料の51%以上がトウモロコシであること
- 内側を焦がしたホワイトオークの新樽で熟成させること
- アルコール度数80度以下で蒸留すること
- 樽詰め時のアルコール度数が62.5度以下であること
- ボトル詰め時のアルコール度数が40度以上であること
さらに、2年以上熟成させたものは「ストレートバーボン」と名乗ることができます。スコッチウイスキーが最低3年の熟成を義務づけているのに対し、バーボンには最低熟成年数の規定がありません。ただし4年未満の場合はラベルに熟成年数を表記する義務があるため、年数表記がない銘柄は少なくとも4年以上熟成されていることを意味します。
また、バーボンの熟成に使った樽は再利用できないルールがあります。一度使った樽はスコッチやジャパニーズウイスキーの熟成に再利用されており、世界のウイスキー産業を支える存在でもあるのです。
バーボンの味わいの特徴|甘さと力強さの共存
バーボン最大の魅力は、バニラ、キャラメル、ハチミツを思わせる甘い香りです。これは新樽の内側を焦がす「チャーリング」という工程によるもの。焦がしたオーク材の成分が原酒に溶け込むことで、独特の甘みと芳ばしさが生まれます。
スコッチウイスキーと比較するとスモーキーさは控えめで、代わりにトウモロコシ由来のまろやかな甘さが前面に出ます。この飲みやすさが、初心者にもバーボンをおすすめできる大きな理由です。
アルコール度数は40〜50%が主流で、40%台のライトな銘柄から50%超の力強い銘柄まで幅広く揃っています。度数が高いほど樽の風味やスパイシーさが際立ち、低いほど軽快で飲みやすい傾向があります。
押さえておきたい代表的な銘柄5選
バーボンには数多くの銘柄がありますが、まず知っておきたい定番を5本ご紹介します。この記事で紹介するおすすめ銘柄も、すべてこの5本の中から選んでいます。
1. ジムビーム|世界で最も売れているバーボンの王道
アルコール度数40%。バーボン市場の約4割を占める圧倒的な定番銘柄です。マイルドでクセが少なく、ハイボールから水割りまでどんな飲み方にも対応する万能タイプ。1,000円台で購入でき、スーパーやコンビニでも手に入る手軽さが魅力です。
2. メーカーズマーク|赤い封蝋が目印のまろやか系
アルコール度数45%。一般的なライ麦の代わりに冬小麦を使用することで、角のないまろやかな口当たりを実現しています。バニラとオレンジの甘い香りが特徴で、ストレートでもロックでもその上品な甘みを楽しめます。赤い封蝋は今でも一本一本手作業で施されています。
3. フォアローゼズ バーボン|10種の原酒が生む華やかさ
アルコール度数40%。2種類のマッシュビル(原料配合)と5種類の酵母を組み合わせ、10種類の原酒をブレンドするという独自製法が特徴です。花や熟した洋梨を思わせるフルーティーな香りが際立ち、ライトで飲みやすい仕上がり。価格も手頃で初心者の入門に最適です。
4. ワイルドターキー 8年|力強さを求める人の一本
アルコール度数50.5%。蒸留度数と樽詰め度数を他のバーボンより低く抑えることで、原酒の香味成分を豊富に残したパンチのある味わいに仕上がっています。ボトリング時の度数は高めですが、その分ロックや割り物にしてもバーボンの個性がしっかり残ります。
5. ウッドフォードリザーブ|プレミアムバーボンの代表格
アルコール度数43%。銅製ポットスチルで3回蒸留するという手間のかかる製法が特徴です。ドライフルーツ、オレンジピール、ココアが重なる複雑な香りを持ち、ケンタッキーダービーのオフィシャルスポンサーとしても知られています。じっくりと香りを楽しむトワイスアップやストレートに最適な一本です。
バーボンの飲み方7選|基本から応用まで完全解説

ここからは、バーボンの代表的な飲み方を7つご紹介します。それぞれの特徴と作り方のポイントを押さえれば、同じ銘柄でもまったく違う味わいを楽しめます。
1. ストレート|バーボン本来の味を堪能する王道スタイル
バーボンの風味をダイレクトに味わうなら、ストレートが最適です。樽由来のバニラ香やスパイシーさを存分に楽しめる、通の飲み方といえるでしょう。
- 美味しく飲むコツ:
- グラスにバーボンを30ml程度注ぐ
- グラスを軽く傾けて香りを確認する
- 少量ずつ口に含み、舌全体で味わう
- チェイサー(冷水)を用意し、交互に飲む
チェイサーと交互に飲むことで、毎回新鮮な状態で香りと味を感じられます。アルコールによる舌の麻痺も防げるため、ストレートを楽しむなら必ずチェイサーを用意しましょう。
- おすすめ銘柄: メーカーズマーク、ウッドフォードリザーブ
2. オン・ザ・ロック|氷とともに変化を楽しむ人気の飲み方
ロックはバーボンの飲み方のなかでも人気の高いスタイルです。氷によって温度が下がることでアルコールのカドが取れ、甘みが引き立つまろやかな味わいに変化します。
- 美味しく飲むコツ:
- ロックグラスに大きめの氷を1〜2個入れる
- 氷をマドラーで数回転させ、グラスを冷やす
- 溶けた水を捨て、バーボンを注ぐ
- 軽くひと混ぜして完成
ポイントは大きめの氷を使うことです。大きな氷は溶けにくいため、味が薄まるのを防ぎながらゆっくりと冷やしてくれます。コンビニの板氷や丸氷を使うと、自宅でもバーのような体験ができます。
時間の経過とともに氷が溶け、味わいが変化していくのもロックの醍醐味です。最初のひと口と、10分後のひと口では驚くほど表情が変わります。
- おすすめ銘柄: ワイルドターキー 8年、メーカーズマーク
3. ハイボール|爽快感抜群の食事にぴったりな飲み方
バーボンのハイボールは、甘い香りと炭酸の爽快感が絶妙にマッチする飲み方です。食中酒としての適性が高く、揚げ物や肉料理との相性は抜群。バーボン初心者にまずおすすめしたい飲み方でもあります。
- 美味しく作るコツ:
- グラスいっぱいに氷を入れ、グラスをよく冷やす
- バーボンを適量(30〜45ml)注ぐ
- マドラーで軽くかき混ぜてバーボンを冷やす
- 冷やした炭酸水をバーボンの3〜4倍量注ぐ
- マドラーで縦に1回だけ混ぜる
黄金比率はバーボン1:炭酸水3〜4です。かき混ぜすぎると炭酸が抜けてしまうので、混ぜるのは1回だけに留めましょう。仕上げにレモンピールを軽く絞ると、さらに爽快感が増します。
- おすすめ銘柄: ジムビーム、フォアローゼズ
4. 水割り|やさしい口当たりで初心者に最適
水割りは、バーボンの風味をマイルドに引き出す飲み方です。ハイボールほどの爽快感はありませんが、ゆったりとした時間をかけて味わいたい方に向いています。
- 美味しく作るコツ:
- グラスに氷を入れる
- バーボンを30ml注ぐ
- 軟水のミネラルウォーターを2〜2.5倍量加える
- 軽くかき混ぜて完成
水は硬水よりも軟水を選ぶのがポイントです。軟水はクセが少ないため、バーボン本来の甘みや香りを邪魔しません。日本の水道水や国産のミネラルウォーターは軟水が多いので、手軽に試せます。
- おすすめ銘柄: ジムビーム、メーカーズマーク
5. トワイスアップ|プロも愛用する香りを楽しむ飲み方
トワイスアップは、バーボンと常温の水を1:1で割る飲み方です。テイスティングにも使われる手法で、バーボンの香りを最も豊かに引き出せるのが特徴です。
- 美味しく作るコツ:
- ワイングラスまたはテイスティンググラスを用意する
- バーボンを適量注ぐ
- 常温のミネラルウォーターを同量加える
- 氷は入れない
- グラスを軽く揺すり、立ち上る香りを楽しむ
氷を入れないことが最大のポイントです。冷やすと香りが立ちにくくなるため、常温のまま楽しみます。アルコール度数が約20%まで下がり、最も香りのバランスが良い状態になるとされています。
バーボンの奥深い香りをじっくり堪能したい方や、銘柄ごとの個性を比較したい方にぴったりの飲み方です。
- おすすめ銘柄: ウッドフォードリザーブ、フォアローゼズ
6. コーラ割り(バーボンコーク)|甘党も大満足の定番アレンジ
バーボンとコーラの組み合わせは、アメリカでは定番中の定番です。コーラの甘さとバーボンの力強さが見事に調和し、お酒が苦手な方でも飲みやすいのが魅力です。
- 美味しく作るコツ:
- グラスに氷をたっぷり入れる
- バーボンを30〜45ml注ぐ
- コーラをバーボンの3倍量加える
- 軽くひと混ぜし、レモンを添える
スパイシーな個性を持つ銘柄を使うと、コーラに負けずしっかりとバーボンの存在感を味わえます。カジュアルに楽しめるので、ホームパーティーやBBQにもぴったりです。
- おすすめ銘柄: ワイルドターキー 8年、ジムビーム
7. カクテル|バーボンの新しい魅力を発見できる飲み方
バーボンは若々しく力強い味わいを持つため、カクテルのベースとしても優秀です。バーの世界では古くからバーボンベースのカクテルが愛されてきました。
自宅で手軽に作れるおすすめカクテルを3つご紹介します。
オールドファッションド
19世紀半ばにケンタッキー州で生まれたとされるクラシックカクテルです。バーボンの甘みとビターズの苦みが織りなす複雑な味わいが魅力。
- バーボン:45ml
- シュガーシロップ:10ml
- アンゴスチュラビターズ:2〜3滴
- オレンジピール(飾り用)
グラスに材料を入れてステアし、オレンジピールを添えれば完成です。
ミントジュレップ
アメリカ競馬の最高峰「ケンタッキーダービー」の公式ドリンクとしても知られる一杯です。ミントの爽やかさとバーボンの甘みが夏にぴったり。
- バーボン:60ml
- ミントの葉:8〜10枚
- シュガーシロップ:15ml
- クラッシュドアイス
グラスにミントとシロップを入れて軽く潰し、クラッシュドアイスとバーボンを加えます。
カウボーイ
バーボンをミルクで割ったまろやかなカクテルです。お好みで砂糖を加えると、デザート感覚で楽しめます。バーボン初心者や甘いお酒が好きな方におすすめです。
- おすすめ銘柄: メーカーズマーク、ジムビーム
バーボンをもっと楽しむコツ|ペアリング・道具・熟成で差がつく飲み方

バーボンの楽しみ方は飲み方だけではありません。新樽熟成由来のバニラやキャラメルの風味を最大限に引き出すおつまみ選びや、適切なグラスにこだわることで、自宅での体験が格段にレベルアップします。
バーボンならではのペアリング|樽香×焦がし系の黄金法則
バーボン特有の「チャーリング(樽の内側を焦がす工程)」から生まれる香ばしさは、同じく焦がしの要素を持つ食べ物と驚くほど調和します。これはスコッチのスモーキーさとは異なる、バーボンだからこそのペアリングです。
ストレート・ロックに合わせるなら:
- ダークチョコレート: カカオ70%以上のビターチョコが最適。バーボンのバニラ香とカカオの苦みが互いを引き立て合います
- 燻製ナッツ: ピーカンナッツやアーモンドの燻製は、オーク樽の風味と同系統の香ばしさでシームレスにつながります
- メープルシロップを使ったスイーツ: バーボンのキャラメル感とメープルの甘みは同じ樽由来の味わい。パンケーキやメープルクッキーが意外な好相性です
ハイボール・コーラ割りに合わせるなら:
- バーベキューリブやプルドポーク: アメリカンBBQソースにはバーボンを使うレシピも多く、原産地ペアリングとして理にかなっています
- 唐揚げやフライドチキン: 炭酸の爽快感が揚げ物の油をリフレッシュし、バーボンの甘い余韻が鶏肉のジューシーさを引き立てます
ポイントは「甘み×香ばしさ×スパイス」の三角形を意識すること。バーボンが持つこの3要素に寄り添う食材を選べば、まず外しません。
グラスと氷の選び方|バーボンの個性を引き出す道具
バーボンはアルコール度数が高めのため、グラスの形状と氷の質が味わいに大きく影響します。
| 飲み方 | おすすめのグラス | バーボンに適した理由 |
|---|---|---|
| ストレート | テイスティンググラス(チューリップ型) | 口がすぼまった形状が甘い香りを集中させ、バニラ香を逃さない |
| ロック | オールドファッションドグラス(口径広め) | 大きな氷が入り、バーボンの力強さが氷で和らぐ過程を楽しめる |
| ハイボール | タンブラー(縦長) | 炭酸が抜けにくく、バーボンの甘い香りが上方に立ち上る |
| トワイスアップ | ワイングラス | 加水後に広がるフルーティーな香りを大きなボウルで余すなく捉える |
氷にもこだわりたいところです。バーボンのロックには丸氷や大きめのブロック氷が最適。表面積が小さいため溶けにくく、50%超の度数を持つバーボンでも薄まりすぎずに長時間楽しめます。製氷機の小さい氷しかない場合は、先にグラスを冷蔵庫で冷やしておくと、氷が溶けるスピードを遅らせることができます。
最初から全種類揃える必要はありません。まずはオールドファッションドグラスとタンブラーの2つがあれば、ほとんどの飲み方に対応できます。
酒ハックのカエデで自分だけのバーボンを育てる|熟成キットという新しい楽しみ方

バーボンの飲み方をさらに広げたい方におすすめなのが、酒熟成キット「#酒ハック」のカエデ銘木です。北海道産のカエデ材にチャーリング(焼き入れ)を施した熟成スティックで、バーボンのボトルに入れて半日〜1日待つだけで味わいに変化を加えられます。
カエデはもともとアメリカンウイスキーと縁が深い木材です。テネシーウイスキーの「チャコールメローイング」はサトウカエデの炭を使う製法ですし、ウッドフォードリザーブもカエデ樽で後熟させたバーボンをリリースした実績があります。
酒ハックのカエデ銘木を漬け込むと、焦がしたキャラメルやメープルシロップを思わせる甘みがバーボンに加わります。もともとバーボンが持つバニラやキャラメルの風味と同じ方向性なので、違和感なく奥行きが生まれるのが魅力です。
バーボン × カエデ銘木のおすすめポイント
- 味わいの変化: アルコールの刺激がやわらぎ、ワンランク上の熟成バーボンのような仕上がりに
- 相性の良さ: バーボンの樽香とカエデのメープル感が同系統のため、自然に風味が溶け合う
- コスパの良さ: 銘木は3〜4回繰り返し使え、1回あたり数百円程度
- 手軽さ: ボトルに入れて待つだけ。特別な道具や技術は一切不要
ジムビームやフォアローゼズなど手頃な銘柄で試せば、低コストでプレミアムな一杯を自宅で楽しめます。「飲み方」だけでなく「育て方」で楽しむ、バーボンの新しいスタイルです。
まとめ|バーボンは飲み方次第で無限に楽しめる

7つの飲み方を目的別に整理|あなたに合うのはどれ?
バーボンの飲み方は、大きく分けて以下の7種類があります。
- ストレート — 本来の味を堪能したい方に
- オン・ザ・ロック — 味の変化を楽しみたい方に
- ハイボール — 爽快に食事と合わせたい方に
- 水割り — やさしい口当たりで楽しみたい方に
- トワイスアップ — 香りをじっくり味わいたい方に
- コーラ割り — カジュアルに楽しみたい方に
- カクテル — 新しい味わいを発見したい方に
迷ったら、「まずハイボール → 次にロック → 最後にストレート」の順番で試してみてください。アルコール感が軽い飲み方から段階的にステップアップすることで、バーボンの風味に無理なく慣れていけます。
まずは1本買って今日から始めよう|最初の一歩の選び方
「正解」の飲み方はありません。大切なのは、自分が美味しいと感じる飲み方を見つけることです。
最初の1本は、ジムビームかフォアローゼズがおすすめです。どちらも1,000円台で購入でき、ハイボールからストレートまでどんな飲み方でも楽しめます。同じ銘柄でも飲み方を変えるだけで驚くほど印象が変わるので、ぜひ1本で複数の飲み方を試してみてください。
バーボンは新樽熟成ならではの甘く華やかな風味が最大の武器です。その個性を活かす飲み方を知れば、毎日の晩酌が一段と豊かな時間に変わるでしょう。ぜひ今日から、奥深いバーボンの世界に一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。















